初々しい、恋に恋する恋愛初心者の話

まだ高校生だったころの話です。今から20年くらい前の、まだ恋に恋する恋愛初心者の話。
その彼とは、見た目が好みで、初めてお付き合いしました。彼の方も、知り合う前から私に好意を持っていてくれたみたいで、付き合いはじめはとてもラブラブでした。彼の好みに合わせて、長かった髪もショートにしたり、私なりに、彼にもっと好きになってもらうように努力もしていました。

 

初々しく、公園デートをしてお喋りをたのしんだり、学校までの道のりを手をつないで歩いたり、初めてのキスで、すごくドキドキして舞い上がったり、彼の横顔を見るだけで、心臓が飛びはねたり、私はそれだけで、なにげない日常にすごくドキドキして幸せでした。少なくとも私は、そう思っていました。
でも、彼の方は違ったみたいでした。スキンシップを求めてきたり、人前でもイチャイチャしたかったようでした。私は、友達にからかわれたり、スキンシップなどがとても恥ずかしくて、次第に人前では、彼に素っ気なく振る舞うようになってしまいました。

 

そのことが、きっかけだったのでしょうか。彼は私に飽きたのでしょうか。次第に、連絡がとりずらくなったり、彼のよくない噂を聞くようになりました。
他の女の子の、ちょっと派手めな子達と遊んでたよ、とか…

 

そんな時、私は夏休みを利用して、海外へホームステイへ行くことになっていました。旅立つ前日、どうしても彼と会って話をしたかった私は、彼のポケベルを何度も鳴らしました。『駅前で待ってる』『ちょっとでいいから会いたい』そんな感じの言葉を送っていました。当時、携帯などはまだあまり普及しておらず、ポケベルが唯一の連絡手段でした。今のように携帯とかGPSとかあったら、あの時の私はどうしていたのかな。結局、何時間待っていたのでしょうか。終電まで待ちましたが、とうとう、彼とは連絡がつかず、泣きながら家へ帰り、翌朝には日本を発ちました。

 

昔のことですから、メールも携帯もありません。国際電話は膨大なお金がかかったり、時差があるため、気軽に電話もできません。ホームステイの間はずっと連絡が取れませんでした。その間考えたことは、『私は振られたんだ。でも彼は自然消滅をねらっている。』『でも、この恋を終わらすには、ちゃんと振られないと!』
帰国後、頑なにポケベルの返事をくれない彼に、私は無理やり、連絡を取りました。『もう、ダメなんだよね?』と私が聞くと、『うん、ごめん…』と彼。
そんな短い会話だけでしたが、やっとこの恋に終止符が打てました。